墓じまいとは？意味や方法を詳しく解説

「墓じまいとは？」「墓じまいのメリット・デメリットを知りたい」など、墓じまいについて知りたいと思っている人もいるでしょう。本記事では、墓じまいとはどのようなものなのか、どんなメリット・デメリットがあるのかを分かりやすく解説しています。また、墓じまいの流れや、実施するタイミングなども解説しているので、墓じまいをするか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

墓じまいとは

墓じまいとは、現在のお墓を解体・撤去し、遺骨を他の方法で供養することで「改葬」とも呼ばれています。墓じまいの大きなメリットは「今後お墓をどうしよう」という悩みが解消される点です。「なかなかお墓参りに行けない」「子どもに負担をかけたくない」という場合は、墓じまいをすることで身体的にも精神的にも楽になるでしょう。また、永代供養にすれば、お墓の維持管理費の負担も減らせます。
一方で、墓じまいには費用と時間がかかるというデメリットもあります。墓じまいの費用相場は30〜300万円と高額で、全ての作業が完了するまでに約1ヵ月かかることもあります。他にも、合祀（他の人の遺骨と一緒に納骨されること）されると、先祖だけの遺骨を取り出すことができない点や、墓じまいを勝手に進めてしまうと親族間でトラブルになる可能性がある点もデメリットとして挙げられるでしょう。墓じまいをする時は、親族とよく相談をして無理のない範囲で行うことが大切です。

墓じまいの方法

墓じまいを行うことを決めたら、各自治体の窓口やホームページで改葬に必要な手続きや書類を確認します。その後、墓地の管理者に墓じまいをしたい旨を伝え「埋蔵証明書（埋葬証明書）」を発行してもらいましょう。また、取り出した遺骨をどうするかも決めなければなりません。新たな納骨先が決まったら、その納骨先に「受入証明書」の発行を依頼しましょう。「埋蔵証明書」と「受入証明書」を自治体に提出すると「改葬許可証」が発行されます。その後、墓石から遺骨を取り出し、墓石を解体・撤去します。最後に新たな納骨先に遺骨を納骨し、墓地管理者に「改葬許可証」を提出したら、墓じまいが完了です。
前述したように、墓じまいをする時は親族間で十分に話し合いをしておきましょう。続いて、お世話になった墓地管理者にはきちんとお礼をし、墓じまいをしたい理由や事情を伝えることが大切です。また、解体を依頼する業者にも注意が必要です。業者によっては、費用が安いかわりに墓石を不法投棄するケースもあります。トラブルを防ぐためにも、見積もり段階でしっかり解体方法や費用を確認しておきましょう。

墓じまいのタイミングは？

墓じまいには、決まったタイミングはありません。しかし、僧侶の繁忙期であるお盆・お彼岸や年末年始は避けた方がよいでしょう。また、解体作業が進みにくくなる梅雨の時期や、積雪の可能性がある地域ならば冬季も避けた方が無難です。墓じまいはトータルで約1ヵ月かかることもあるため、早めに手続きを進めると安心です。
また、何回忌のタイミングで墓じまいをすればいいのか悩んでいる人もいるかもしれません。これも決まったタイミングはありませんが、13回忌以降のタイミングで検討している人が多いです。33回忌や50回忌などの大きい節目に行うこともあります。法事・法要など親族が集まるタイミングで、墓じまいについて相談してみるのもよいでしょう。その他にも、終活をしたいと思った時、運転免許を返納してお墓参りに行けなくなったタイミングで墓じまいを検討するのもいいかもしれません。

ただし、そのお墓に埋葬されたばかりの親族がいる場合は注意が必要です。繊細な話題でもあるため、勢いで進めるのは避け、折を見て話し合うことが大切です。

まとめ

墓じまいは「改葬」とも呼ばれ、現在のお墓を解体・撤去し、遺骨を他の方法で供養することです。墓じまいをすることで「お墓参りに行けない」「墓守がいない」などお墓に関する悩みを軽減できます。ただし、高額な費用がかかる点や遺骨を取り出せなくなる点がデメリットとなることもあるため、よく検討して行いましょう。
墓じまいは大まかに、墓地の管理者に相談→新たな納骨先を決定→墓地の解体・撤去→納骨先に納骨、の流れで行われます。トラブルを防ぐため、墓じまいをする時は親族や墓地管理者にしっかり相談しましょう。また、信頼できる解体業者に解体を依頼しましょう。
墓じまいには決まったタイミングはありませんが、僧侶の繁忙期であるお盆・お彼岸は避けた方がよいと言えます。また、33回忌、55回忌など節目のタイミングで親族と話し合ってみるのもよいかもしれません。墓じまいは手続き開始から終了まで1ヵ月ほどかかることもあるため、墓じまいをやりたいタイミングがあれば、早めに行動するのがおすすめです。

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