2021.12.11
ずっと一緒がいい!ペットと共に眠れるお墓のあれこれを徹底調査
犬や猫をはじめさまざまなペットを飼う人が多くなっていますが、それに伴いペットOKのカフェや宿泊施設などが人気を集めています。 すでに、ペットが欠かせない家族の一員となっている人も多いでしょう。 そんな中、最近よく耳にするのが「ペットと同じお墓に入れないの?」という疑問です。 実際、ペットの死後、人間のお墓に納めることが可能なのでしょうか。 また、万が一できない場合、何か別の方法が使えるのでしょうか。 本記事では、将来ペットと共に眠りたい時にはどうすればいいのか、方法やメリット・デメリットについて解説します。
目次
普通のお墓にペットは入れる?
人が亡くなるとお寺などが管理する墓地に納骨される形になりますが、ペットも同じようにお墓に入れたいと思う人も多いはずです。
実際の可否について、詳しく解説します。
法律上は問題ない
結論から述べると、ペットの遺骨を人間のお墓に納めることは、法律上禁止されているわけではありません。
人間の遺骨については、細かい規則が定められています。
しかし、ペットの遺骨を併せて納骨できないというルールはなく、またペットの遺骨は「廃棄物」にもあたらないことから、一緒に納骨しても問題はないのです。
仏教の教えに従うと難しい
法律上は全く問題はありませんが、先祖代々受け継がれてきたお墓においては、感情の面でトラブルが発生することが少なからずあります。
というのも、昔からお墓に関係のあることは仏教の教えに倣っている点が多く、日頃から意識していなくとも、お墓に対する人の考え方にも仏教の意識が根付いていることが多いからです。
仏教においては、獣や鳥、魚など人間以外の動物は「畜生」と呼ばれ、人間とは異なるカテゴリーだとみなされます。
畜生とは人間よりも下位で、成仏できない存在だとされているのです。
そのため、人間とペットが同等に扱われることに嫌悪感があったり、共にある人間の魂が成仏できないことを心配して、反対する人も少なからずいます。
そういった人が親族の中に一人でもいた場合は、ペットの遺骨を既存のお墓に納めるのは難しくなるでしょう。
まずは寺院や霊園に確認を
法律上や親族間で問題がないとしても、墓地を管理する側が規定として許可していないケースもあります。
仏教の思想を重んじるお寺や霊園がほとんどですから、それを覆すのはほとんど不可能と言えるでしょう。
中には「黙って入れてしまえばバレない」などと考える人もいるかもしれません。
しかし、万が一内緒で納骨してしまいそれが判明した時は、その墓地を使用する権利まで失ってしまう可能性もあります。
管理をお願いしている立場ですから、絶対に墓地の規則は守るようにしましょう。
保管しているペットの遺骨を納めたい
すでに亡くなってしまったペットの遺骨を自宅で保管している場合も、基本的な扱いは変わりません。
法律上は問題がないので、親族や墓地の了解を得られればお墓に入れることができます。
ペットと共に眠れるお墓はどう探す?
「ペットと共に眠りたい」という人が増えているにもかかわらず、現実でペットと共に納骨できるお墓は多くはありません。
しかし、ここ数年で増えていることは確かです。
すでに、ペットと同じ納骨室に入れるお墓、ペット専用のエリアがあるお墓などさまざまなスタイルのお墓ができてきており、今後も増えていくでしょう。
亡くなった後の世界でもペットと過ごしたい、という方は事前にしっかりと調べてお墓を選ぶことが大切です。
ペットと眠れるお墓ってどんなところ?
では実際、どのようなお墓であればいつまでもペットと一緒にいられるのでしょうか。具体的な例を交えながら、ご紹介していきます。
ペットと共に眠れる一般墓
従来のような一般的なお墓を選ぶのであれば、前述したように民間霊園がおすすめです。
2021年10月現在、ペットと一緒にお墓に入ることができる公営の霊園はありません。
また、お寺が管理する墓地においても、仏教の教えを重んじて、ペットの納骨は禁止としているところがほとんどです。
民間霊園の場合、埋葬の方法は2種類あります。
一つが人間と一緒の納骨堂に納めるパターン、もう一つがペットだけの納骨堂を用意するパターンです。
実際は「ペットと一緒のお墓に」と考える方のほとんどが、人間と同じ納骨堂に入ることを希望しますが、同じく霊園を利用する人の中には不快感を抱く人もいるため、別に区画が用意されている霊園もあります。
ペットと眠れる一般墓ならココ!
関東エリアであれば、東京都「メモリアルフォレスト多摩」や千葉県「船橋やすらぎの杜」、神奈川県「湘南エバーグリーン」などがあります。
その他、大阪府「そよかぜ霊園」や広島県「中倉英徳霊苑」、福岡県「油山平成御腸廟」などが人気です。
樹木葬や納骨堂に比べるとまだまだ数は少ないですが、一般墓を希望する方は自宅の近くにもないか探してみましょう。
ペットと共に眠れる永代供養墓
家族や親族に代々受け継がれていく一般的なお墓とは違い、一切の管理を霊園にお願いする永代供養墓の中にも、ペットと一緒に眠ることができるお墓があります。
通常、お墓は先祖代々の遺骨が眠る場所なので、ペットの遺骨を納めることに反対する人がいるかもしれません。
しかし、永代供養墓は個人で依頼する人が多いので、ペットと共に眠りたい人にとっては一般墓よりもハードルが低いといえるでしょう。
ペットと共に眠れる樹木葬
いつまでも大切なペットと過ごすお墓として、最も選びやすいのが樹木葬です。
樹木葬とは、一般的なお墓のような墓石を用意せず、その代わりに目印となる樹木を植える弔い方です。
樹木の代わりに草花や芝生で飾られた公園のような霊園もあり、ペットといつまでも共に眠りたい人にはぴったりです。
永代供養墓と比べてもさらに個人として利用する人が多いスタイルなので、周囲に反対される心配もありません。
ペットと眠れる樹木葬ならココ!
東京「新宿の樹木葬 牛込庭苑」や埼玉県「やすらぎの花の里 所沢西武霊園」をはじめ、北海道「西岡霊廟」や愛知県「小牧メモリアルパーク」、奈良県「青垣霊園」など、各地で樹木葬が注目を集めています。
中には「ペットと共に利用できる樹木葬が居住エリアにない」という人もいると思いますが、その場合は隣県などまで対象を広げてみてくださいね。
ペットと共に眠れる納骨堂
基本的に宗教が問われない納骨堂は、倫理的にもトラブルなくペットと共に利用しやすいお墓です。
そもそも納骨堂とは、遺骨を骨壺に入れたまま室内で収蔵するスタイルで、イメージとしては遺骨のマンションのようなものです。
収蔵された遺骨は一定期間安置された後、永代供養墓などで合祀されるのが一般的です。
お寺が管理する一般墓ではペットの納骨が禁止されていることが多いですが、同じ敷地内にある納骨堂であれば一緒に納骨させてもらえるというケースが少なくありません。
納骨堂も、樹木葬などと同様に個人で利用する人が多く、周囲の反対も心配ないでしょう。
ペットと眠れる納骨堂ならココ!
納骨堂は、墓地用の土地が不足している都心部に増えている傾向があります。
東京「蔵前陵苑」や「屋内墓苑 経堂 ゆいの御廟」、神奈川県「横濱聖苑」などは非常に人気があります。
他にも大阪府「泰聖寺釈迦納骨堂」や愛知県「善光寺東海別院 本堂納骨堂」など、各地にあるので、ぜひ探してみてくださいね。
ペットを火葬するには
従来、ペットは土葬とするスタイルが一般的でしたが、最近は人間と同じように火葬をして供養する人が増えてきました。
しかし人間とペットでは内容が異なるので、注意点についてご紹介します。
火葬方法によっては遺骨が手元に戻らないことも
自治体に依頼して公営施設で火葬した場合、残念ながら遺骨は手元に戻ってきません。
というのも、公営の火葬場ではペットの火葬はあくまでも「火葬=処理」という位置づけとなってしまいます。
他のペットや、場合によってはゴミなどと一緒に火葬された後、遺灰は廃棄されてしまいます。
費用は1,000円前後~と非常に安価なのがメリットですが、お別れや火葬の立会いはできないことを知っておきましょう。
遺骨を残したい場合は民間サービスを利用する
ペットをお墓に入れて供養したい、という人は民間の火葬サービスを利用しましょう。
公営施設と比べると値段は10倍以上ですが、最後まで家族の一員として大切に扱ってくれるのが特徴です。
中には火葬のみをサービス内容としている業者もいるため、可能な限り遺骨を残してほしい旨を事前に伝えておく必要があります。
ペットと共に利用できる霊園を紹介してくれる業者もあるので、業者を選ぶ際に問い合わせてみるのもいいでしょう。
同じお墓を利用するメリット・デメリット
ペットと共にお墓に入るメリットとデメリットを、それぞれご紹介します。
メリット
最も大きなメリットは、お墓を建てることで精神的な助けとなることです。
ペットを失って悲しみに暮れる中でも「将来また会える」「亡くなった後もいつも一緒」という気持ちを持つことができれば、人は前に進めるものです。
また一般墓に入れることができれば、ペットとご先祖様の供養が同時にできるのもメリットといえます。
デメリット
すでにある一般墓に入れるのが難しく、新たに建立するとなると時間も費用もかかります。
また、親族とトラブルになってしまった場合は、後の関係性にも影響してしまうでしょう。
自身とペット専用のお墓を新設する場合でも、最終的なお世話などについてしっかりと家族と話し合う必要があります。
やっぱりペットと一緒のお墓がいい
ペットのお墓というとペット霊園を思い浮かべる人も多いと思います。
しかし、実はペット霊園に関しては人間の墓地のように複雑な法律やルールがなく、運営を始めやすい反面、廃業もしやすいという特徴があります。
そのため、何の前触れもなく閉園とする霊園も無くはありません。
また、基本的には共同墓地となるため、お供えなどができないケースもあります。
「大切な家族だからずっと一緒にいたい」という希望を叶えたいなら、ペットと共に眠れるお墓を選びましょう。
ペットと同じお墓に入る際の注意点やメリット・デメリットのまとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくことで、将来ペットと一緒にお墓に入ることができるのか、ということについてご理解いただけたと思います。
最近は「どうしてもペットと一緒に利用したい」という方のために、さまざまなスタイルのお墓ができています。
しかしその反面、親族の意見や墓地のルールはやはり無視することはできません。
できるだけトラブルにならず、大切なペットといつまでも一緒にいられる方法を探してみましょう。
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