2021.9.13
お墓参りで使用するローソクに火を灯す意味とローソクのマナー
お墓参りに行ったとき、多くの方はお線香とともにローソクを灯すと思います。
ローソクに火を灯すことは灯燭と呼ばれ、お墓参りで重要な役割をもっていますが、多くの方はその意味までは知らないのではないでしょうか。
そこで今回は、お墓参りで使用するローソクの意味について紹介していきます。
お墓参りでどうして線香だけでなくローソクを点けるのかよく知らない方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ローソクをお墓参りでつける意味
どうしてお墓参りに行くと、ローソクに人をつけるのか、その意味をローソクの歴史とともに紹介していきます。
ローソクの歴史
ローソクが日本に入ってきたのは6世紀後半ごろといわれ、朝鮮半島や中国を通じて仏教とともに日本へやってきました。
この頃のローソクは蜜ロウを使用したとても高価なもので、貴族や寺院など一部の人々しか使うことができませんでした。
室町時代以降、ウルシやハゼノキを使用した和ローソクが作られるようになりますが、庶民にとってはまだまだ高価なものでした。
ローソクが一般の人にも手に入るようになったのは18世紀のことで、イギリスで石油から作られるパラフィンを使ったローソクが発明され、広く普及していきました。
なぜお墓参りでローソクに火を灯すのか
それでは、なぜお墓参りでローソクをつけるようになったのか、そこには以下のような意味があります。
不浄なものを祓う
お墓参りでローソクを灯す一番の理由が、不浄なものを祓い、周囲を清める目的です。
仏教では昔から、火は神聖なものとされてきました。
ローソクに火を灯すことでお墓の周りにある不浄なものを清めると同時に、辺りを明るく照らすことで、煩悩の闇の中に光を当てて迷いを取り去り、仏様の智慧を称える意味もあります。
誰がお墓参りにきているかを知らせる
もう1つ、ローソクに火を灯すのは、ご先祖様に誰がお墓参りに来ているかを知らせる役割もあります。
ローソクの光によってお参りに来た親族の姿や顔が照らされ、よく見えるようになります。
お盆やお彼岸にご先祖様が迷わず帰ってこられるよう迎え火を焚くように、ローソクの火にはご先祖様と現世の私たちとを結ぶ意味もあるのです。
気を付けたいマナー
お墓参りのローソクがもつ意味を理解したところで、実際にお参りの際に気を付けたいマナーを紹介します。
ローソクは必ず灯しましょう
ローソクはよく線香に火を点けるために使われるので、そのためのものだと誤解されている方もいるかもしれませんが、ここまで説明してきたように、お墓参りのローソクには大切な意味があります。
お墓参りの際には、必ずローソクに火を灯すようにしてください。
ローソクはお参りの前に灯しましょう
ローソクの火には、周囲の不浄を清めたり、誰がお参りしているのかご先祖様に知らせたりする役割があります。
ですから、お参りをはじめる前に火を灯し、終わった後で火を消して持ち帰るようにします。
お参りの間、ローソクを立てておくとロウが垂れてお墓を汚してしまうことがあるため、あらかじめスタンドやお皿などを用意しておくといいでしょう。
ローソクの火は吹き消さない
お墓参りの際、ローソクや線香の火は息で吹き消してはいけません。
仏教では、身口意(しんくい)といって、人間の悪い行いはすべて、身体・口・意識の3つから始まるといわれています。
そのうちの1つである口から出る息は悪いものと考えられ、それを使って神聖な火を消すのは良くないこととされているのです。
ですから、お墓参りが終わった後のローソクの火は手で扇いで消すようにしましょう。
お墓参りでは必ずローソクに火を灯すようにしましょう
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことでお墓参りで使用するローソクの意味がご理解いただけたと思います。
ローソクには不浄なものを祓ったり、ご先祖様にお墓参りに来たことを伝えたりする大切な役割がありますので、お参りの際には必ず火を灯すようにしましょう。
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