2021.9.13
お墓を引き継ぐ「墓守」って一体何?その意味や役割についてご紹介
日本では、昔からお墓は「次の世代に引き継ぐもの」とされ、お墓を引き継いだ人たちのことを「墓守」と呼びます。
しかし少子高齢化が進み、最近は墓守に対する意識も薄れつつあります。
そこで今回は、墓守とはそもそも何なのか、どんな仕事をするのかなどについて、改めてまとめました。
これからお墓を継ぐという方は、ぜひ読んでみてくださいね!
目次
墓守とは
墓守とは、その字が表す通り先祖代々のお墓を守る人、受け継いで管理していく人のことを言います。
その家の長男が墓守とされることが多いですが、何らかの理由で長男がお墓を継ぐことができなかったり、その家に息子がいない場合などは、次男や娘、あるいは親族が引き継ぐこともあります。
絶対に長男でなければならない、という決まりはなく、家族や親族の中で希望する人がいればその人が継いでも全く問題はありませんが、民法上では原則として、家族単位ではなく1人だけが墓守としてお墓を承継することと決められています。
一方、お寺や霊園などにお墓の管理を一任している場合は、その管理者が墓守となります。
中には、お墓を継いでくれる人がいないというケースもあるでしょう。
そういった場合、墓じまいや永代供養をすると墓守は必要ありません。
墓守の仕事内容
では墓守になったら、実際どのような仕事が待っているのでしょうか。
墓守が行っていくべき役割について、1つずつ解説します。
お墓参り
墓守の最も重要な仕事は、定期的なお墓参りです。
「お墓を継ぐ」と言っても、ただお墓を所有しているだけでは墓守の役目は果たせません。
お盆やお彼岸などの節目はもちろん、命日などの大切な日にはお墓へ行き、ご先祖様や亡くなった人を丁寧に供養するのが墓守の重要な役割です。
そのため墓守には、お墓から遠くない場所に住んでいる、定期的に通うことができる、身体に不自由がないなどの条件を満たしている人が適任です。
「長男だから」という大前提はあると思いますが、遠方に住んでいる方や介助が必要な方がお墓を守っていくのは簡単ではないでしょう。
どうしてもお墓を継ぎたい、という場合は、手助けをしてもらえる環境を整えておくことも大切です。
お墓の管理
お墓参りは、ただお墓へ行って手を合わせるだけではありません。
お墓の掃除や、周囲に生えた草花の処理も合わせて行うのが基本です。
また、先祖代々受け継がれるお墓ですが、365日雨や風にさらされているため、当然のことながら少しずつ劣化していきます。
一般的には30〜50年が耐用年数と言われており、劣化が進めば補修や建て替えも視野に入れる必要があります。
そうなると少なからず費用が発生するので、少しでも長持ちさせるために定期的なメンテナンスや状態のチェックを怠らないようにしましょう。
行事の取りまとめ
お墓に関係する行事を滞りなく行うのも、墓守の仕事です。
日本では、家族が亡くなれば一周忌や三回忌など、数年ごとに決まった法要を行うのが通例となっています。
法要を行う時には、墓守は「施主」としてお寺への連絡や斎場の段取り、親族への連絡など全ての実務を取りまとめなくてはなりません。
少し話は逸れますが、最近は家族に代わってお墓参りを行ってくれる「お墓参り代行サービス」が注目を集めています。
お墓参りや周辺の掃除作業をまとめて依頼でき、墓守としての仕事をサポートしてくれる力強い味方です。
しかし節目の法要となると、誰かに任せることはできません。
こればかりは「忙しいから」と放っておくこともできないので、墓守として全体的な流れを把握しておき、必要であれば家族や親族に協力を仰ぎましょう。
年間行事への参加
お寺にお墓がある場合は、お盆や彼岸など年に数回、お寺が主催する行事が行われるのが一般的です。
お寺にお墓を建てる場合、通常はその寺院の「檀家」の一員になるとみなされるので、そうした行事に参加することも役割の1つとなります。
しかし、中にはそれぞれの理由で都合がつかない場合は、無理して参加しなくてもいいとしてくれているお寺も増えています。
どうしても参加が難しい場合は、一度お寺に相談してみるといいでしょう。
年間行事があるのは寺院にお墓がある場合のみなので、霊園にお墓がある、あるいはこれから建てるという方は考慮する必要はありません。
支払い
お寺や霊園にお墓がある場合は、それらを維持していくために管理費が発生しますが、その費用を毎年滞りなく支払っていくのも、墓守の非常に重要な役割です。
もしも管理費を滞納してしまうと、取り返しのつかないことになる可能性も。
滞納分を後でまとめて支払う形で話が収まればいいですが、最悪の場合お墓自体が撤去され、収められていた遺骨が「無縁仏」として他の遺骨とまとめられてしまう可能性もあるので要注意です。
一般的な霊園の場合、管理費が滞納され、誰からも連絡がない期間が3年ほど続けば、処分対象となります。
親族が数年ぶりに行ったら他の人のお墓に変わっていた、なんてことになりかねないので、墓守は責任を持って管理費を支払いましょう。
管理費はお墓がある場所によって異なりますが、相場は1年間で4,000〜15,000円ほどです。
公営霊園であればさらに安く、逆に格式の高い寺院であればそれ以上に費用がかかることも珍しくありません。
これからお墓を建てる方は、管理費も考慮に入れてお寺や霊園を選ぶといいでしょう。
少子高齢化が進む日本での墓守の現状
今の日本では少子高齢化や核家族化が進み、墓守となる後継者を探すのが難しくなっているのが現状です。
それに伴いお墓に対する意識や価値観も徐々に変化し、墓じまいや永代供養などを選ぶ人も増えてきました。
しかし、それらにも多額の費用がかかるため、お墓を引き継ぐにしても、手放すにしても一筋縄ではいかず、悩んでいる人も多いようです。
墓守として上手に「お墓掃除代行・お墓参り代行サービス」を活用しよう
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくことで、日本で昔から言われる「墓守」についてご理解いただけたと思います。
少子高齢化が進み、次世代の墓守を確保するのも難しくなっているのが現状ですが、それでも墓守として先祖代々のお墓を守っていきたいと考えている人は少なからずいるでしょう。
そんな中、忙しくてお墓参りもままならないと悩んでいる方には「お墓掃除代行・お墓参り代行サービス」がおすすめです。
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